APIマネジメント製品あれこれの比較

もう何度目なのかわかりませんがAPIブームが来ています。
APIを提供する側として考えたときにはずすことができないのがAPIマネジメント製品。
APIGatewayとかAPIManagementとか、いろんな呼び方で呼ばれますが、やりたいことはAPI の作成、配布、保守、監視、保護を簡単にというもの。
簡単に言うと
・既存サービスにRESTFulエンドポイントを簡単に作成もしくはプロトコル変換してくれて
・作成したAPIをカタログしてDeveloperに公開し
・そとからのアクセスについてはセキュリティをしっかり保護して
アクセスログや課金情報とかも管理して
・アクセスが増えたらいい感じでスケールする
というようなことをするツールが必要だということです。


主力商品を整理すると私が把握しているのは以下7つ。()は提供企業です。

  1. apigee edge/Google edge(Google)
  2. IBM API Connect(IBM)
  3. Amazon API GatewayAmazon
  4. API Manager(WSO2)
  5. 3Scale(Redhat)
  6. Kong(Mashape)
  7. CA API Management(CA Technologies)

いろんな製品がありますが、管理基盤というだけあって求められる要件が明確なのでほぼ機能面に差異はありません。(ちょっと前までは差異がいろいろあったのですが、各社弱みの部分をM&Aして統合したりして大体どの製品もフルスタックな機能を取り揃えている状態です)
OSSだったり、提供形態がSaaSのみなのか、オンプレ構築可能かといったもが目に見える差異で、重要なのは非機能で差がついてくると考えます。
エンタープライズ企業だったら日本でどれだけサポートが得られるかとかですね。

apigee edge/Google edge(Google)

Apigee
一番メジャーで機能、実績ともに強い製品。
上場後ジェットコースターの株価でどうなることかと思ったらGoogleに買収されてしまった。
世界でも実績が多く、世界でもAT&T、Bechtelとかでかい企業が使っている。日本でもでかい会社で使われており実績が凄い。
数年前に日本法人も出来てサポートも安心。
値段もそれほど高くなくエンタープライズならこれいれとけという製品。懸念点はGoogleに買収されてしまったので今後方針が変わることがあるかもというリスク。

IBM API Connect(IBM)

IBM API Connect
ちょっと前までAPIManagerという製品で2016年にStrongLoopを買収して欠点を補ってAPIConnectとなりました。
IBM Bluemix上にも構築されておりSaaS利用はそちらへという流れ。
実績があるのはオンプレ版だが、DataPower上で稼動するため、ちゃんとした構成を作るとライセンス費だけですごく高い。
すでにIBMマシンをたくさん持っているお金持ち企業向け

Amazon API GatewayAmazon

Amazon API Gateway (API を簡単に作成・管理) | AWS
AWS上にサービスがあったらこれでしょうね。
当たり前ですが、オンプレに入れられない。
オンプレからの切り出しはOSS製品で切り出して、対外からのアクセスはAWS上で裁くというのもあり。

API Manager(WSO2)

WSO2 API Manager - 100% Open Source API Management Platform
OSS製品の中では一番機能充実しており実績もある。Stack Overflowも活性。
OSS製品ではIntegrationとManagementが両方そろっているのはこれだけ。
他のツールが大手に食われている中で、今後プレゼンスを出していけるのかどうかにかかっている。
日本法人などがなく日本国内のサポートは薄いのがエンタープライズから見ると課題。
社内に技術力ある会社が自分でバリバリやるならこれかな。

3Scale(Redhat)

3scale API Management Platform
めでたくRedhatに買収されて対Apigeeに力が入ると思われる。
早速国内でもいろいろやっている。Redhatと一緒にサポートしてもらえるのはなかなか良い。
OpenShiftでは覇権とれなかったけど、今度はどうなるか
レッドハット、3scaleのAPI管理ソリューションを国内販売 - クラウド Watch

Kong(Mashape)

Kong - Open-Source API Management and Microservice Management
SaaS提供はしていない。基本オンプレ構築。
機能が限定的なのでシンプルだがそれを良しと見るかどうか。特にAPI利用者向けの機能が弱い。
2015年に一部機能はOSS化され2017年からEnterprize向け製品を提供開始した。
MashapeがそのAPI管理プラットホームKongをオープンソース化 | TechCrunch Japan
ブリスコラ、API管理ソフト「Kong」のエンタプライズ向け製品を2017年1月から販売開始 - Kong開発の米Mashape社が認定する国内初のパートナー -|株式会社ブリスコラ のプレスリリース

CA API Management(CA Technologies)

API管理:統合 - CA Technologies
いろいろ出しているCAさんはAPIManagementも出してる。
自分的にあまり興味がなくて調べていない。。

まとめ

個人的には大きなエンタープライズならapigeeで自社サービスならWSO2かな